学び直しをするリカレント教育。会社に制度がないときどうすれば良い?



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学びなおしに興味を持っている人が増加傾向に

みなさんは、何か特定のジャンルについて「学びなおし」をしたいと思ったことはありますか?
最近、学びなおしという意味を含んだリカレント教育に注目が集まっています。

もともと、スウェーデンの経済学者ゴスタ・レーンが初めに提唱したもので、後に世界的に知られるようになりました。社会人になってからも、個人が必要とすれば教育機関に戻って学ぶことができる教育システムのことを指します。

ディップ株式会社が実施したアンケートによると、回答した1,314名のうち、リカレント教育の「経験がある」と答えた人は17%、「したいと思う」人が58%と、あわせて75%の人が経験がある、もしくはしたいと思っているという結果がでています。キャリアアップのために転職をしたい、ライフスタイルによって働き方を選びたい、このような考えを持つ人が増えてきているのです。

PCスキルについて学びなおしたい人が多数

経験がある・したいと思っている人を対象に、どのような内容か尋ねたところ、「PCスキル」55%が最多となり、次いで「語学」39%、「今の仕事に関連する分野」34%と続く結果となっています。

PCスキルというとWordやExcelの普段お仕事で利用する機会が多いものから、プログラミングやITパスポート試験などのエンジニア系を学んでみたいと思っている人もいます。最近では、義務教育でプログラミングの授業もあるように、プログラマーやIT系エンジニアへのニーズの高まっています。

ですが、教育機関に入り直すことは、会社に勤めている場合は会社からのサポートが必要になる場合もあります。アンケートで、実際に会社にリカレント教育の制度がある答えた人はたった9%のみ。興味があったとしても中々、一人の力では実現できない難しい問題に直面しているのかもしれません。

まずはオンライン学習から初めてみよう

学びたいけれどリカレント教育の制度はないし、毎月お金を払ってスクールに行くとなると、それなりの覚悟も必要になる。こうなると、ついつい学びへのハードルが上がり、躊躇してしまいます。ですが、せっかく学びたいと思っている意欲をそのまま放置させてしまうのは勿体ないことです。

そこでまず試してみたいのが、無料で学べるオンライン学習サイトです。自宅で学べて、気軽に始められるのが嬉しいポイント。

IT系から英語やお金に関してのことまで種類が豊富で、学びが身近に感じられます。

資格取得をするなら、制度を賢く利用して!

資格の勉強をしたいと思っているのであれば、最大で10万円が戻ってくる制度もあります。学びを得たいと考えている社会人にこそ、知っておいてもらいたいのが「一般教育訓練給付金」です。

この制度は、厚生労働大臣の指定された講座を受講し、講座が終了すると受講費用の一部が支給されるといったもの。雇用保険の一般被保険者である方が対象となります。(失業保険を含む雇用保険を支払っている方)

取得できる資格は限られていますが、女性に人気のある検定から、仕事ですぐに活かせるような情報処理、言語に関する学びなど幅広いジャンルを通学・通信のそれぞれの勉強法で受講することができます。

自分に合った学び方で、新しいスキルを身に着けて

いずれは会社の制度として、リカレント教育ができる環境を整えられれば良いですが、まだ他の人がこういった学びを経験していないからこそ、人と差をつけるためにまず自分で始めてみるのもひとつの手。自分が学びなおしたいことは、オンラインかスクールか教育機関か……内容によって答えが変わりますが、自分にとってベストなものを選択すると良いでしょう。

ちなみに2019年(今年)には実践的な職業教育のための高等教育機関である「専門職大学」「専門職短期大学」の設置を文部科学省が予定しています。学びのニーズは増加傾向にありますので、今後の傾向に注目していきましょう。