「一流」に近付く。毎日の仕事を格上げさせる“基本”へのこだわり



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「仕事の基本を格上げすれば、一流になれるんだよ。」

私はお世話になっている先輩にそう教わった。彼は多分、どんな人がみてもきっと”勝ち組”と呼ぶような、ビジネスにおいて立派な成功を収めている人であった。だけどそれを鼻にかけることは一切なく、誰に対しても柔らかい物腰で接してくれる、人望も厚い人であった。そんな彼が私に教えてくれたことを今回はみなさんにお伝えできれば、と思う。

磨かれることで「洗練」される

彼は、いつも朝早く起きてホテルで朝食をとっていた。ホテルの洗練された雰囲気がすきだと言っていたのをとてもよく覚えている。そこで私は、ホテルで朝食をとることがなぜ洗練されていることなのかが気になった。

磨かれた食器

ひとつは、ホテルの食器はいつもピカピカに磨かれている、ということだった。

確かに、一流と呼ばれるホテルで使われている食器たちは、いつも曇りひとつないくらい丁寧に磨かれている。欠けている食器を見たことはもちろん、ない。これが彼のいう「基本ができている」ということだった。人が気持ちよく食事をするために、常に食器を綺麗に磨いておくこと。それが一流と呼ばれるサービスなのだ、と。これはどんな仕事にだっていえることだ。

会社員である私たちの基本といえば毎朝のメールチェックや、報告。毎日当たり前にこなしているものの質を高めることこそが大事なのだ彼は言った。

仕事ができる人は、メールの返信が早い。
これはよく聞く話ではあるが、普段から予定がたくさん詰まっている彼らからすると、早く返信をしないと次の予定が見えなくなってしまうから、早めに連絡を返した方が楽なのだとか。内容に関しても、できるだけ簡潔にわかりやすく伝えるかにこだわらないと、読み逃してしまうことがある。だからこそ、いつもメールの返信は早い、かつ短くしないといけないと。

だけど私は人に何かを説明しようとすると、つい長文になってしまうことが多かった。丁寧な言い回しができているか、失礼がないか、と無駄に読み返し、文章をつくることにいつも頭を悩まされていたのだ。そこでまた彼が教えてくれたことが「Twitter(ツイッター)をたくさん使うようにするといい」ということだった。

140文字に詰まったメッセージ

どうしてTwitterをたくさん使うと、メールがうまくなるのか。その理由は簡単だった。Twitterは、140文字が1ツイートまでの上限だと決められていたからだ。だからこそ、書き手は誰かに発信したいメッセージがある時には、140文字内で“人に伝わる文章”を考えるのだ。

140文字、という文字はつぶやくには長いけれど、人に何かを伝えるときや説明したいときには短すぎるようにも思える。だけど日本語というものはアルファベットと違い、漢字一文字で意味を持っているものが多い。これは私たちに、短く、わかりやすい文章を考えるというスキルを伸ばすのにとても使えるツールであった。それを日常的に使う癖をつけることで、文章力は磨かれるのだと。

迅速な対応で、真摯に接する

ホテルで、何かが必要になったときは、手を上げると誰かが助けてくれる。そんな目の行き届いたサービスも一流の秘訣だと彼は言った。それもどんなビジネスにだって共通している。誰かが求めていることをサービスとするこの世の中では、スピードとその対応力が求められる。どんなところにも目が行き届くように、人が配置されているのだ。困っているときに助けられると、ただただ助かるし、嬉しい。それを何回人に与えられるか、ということに意識を持てばいい。

士気の高められる空間づくり

早朝のホテルで朝食をとっている人のは、大抵ビジネスマンだ。重要な話をするときこそ、早朝にミーティングを開く、という話もしていた。確かに、早朝にホテルのラウンジに行くとピン、と張りつめた空気の中で着々と仕事をこなしている人が多いことがわかる。それを見て感じて、士気を高く保ち続けることができるのだとか。精神的なコントロールをするためにも、そういう空間に足を運ばなくてはならないのだ。そして、そういった時間をたくさん作ることで、毎日がとても充実したものになる。

受けて、発する

一流のサービスを受けないと、その知識はつかない。だからこそ、自分を高められる一流のサービスは知っておくべきだ。そこでいつも大切にされているのは「基本を大切にする」ということ。徹底的に突き詰めた仕事に対する基本の姿勢を保つことから、洗練されたサービスは生まれる。

私たちは、毎日の基本を「一流」と呼ばれるほどにがんばっているだろうか。この話をこうして記事にすることで、私も日々の仕事を見直そうと思う。ぜひみなさんも、今の仕事に不満を覚え退屈に過ごすのではなく洗練された仕事を意識して、時間を使ってみてはいかがだろうか。