会話の中で余計な一言に悩まされた経験ってありませんか?
別に言わなくてもいいことを、あえて言われてしまいイラっとしたりヘコんでしまったり。でも上司だから、反論はできない。肉体的な疲れに精神的な疲れが加わって疲労困憊。結果的にストレスとして蓄積される……なんてこともよくあるはずです。
そこで、養命酒製造株式会社が行った【東京で働くビジネスパーソンの疲れの実態に関する調査2017】から出た意見をチェックして行きましょう。東京都で働く20歳~59歳のビジネスパーソン1,000名を対象にした調査で、「これまで実際に上司に言われて疲れた倍増したセリフ」がわかります。
1位 常識でしょ/当たり前でしょ
上司に言われて疲れが倍増したセリフで、最も多かったのは「常識でしょ/当たり前でしょ(13.6%)」でした。
「常識」や「当たり前」という言葉には、自己解釈が含まれます。
自分の尺度でしか判断ができないことを理由に、仕事ぶりを否定されたり、「常識がない」などというように自分を否定されることによって、疲れが倍増したと思う方が多いようです。「常識」や「当たり前」は周囲の環境や年齢による価値観の差によって、変わっていくものです。
自分の何が悪いのか、理由や改善点もわからずイラっとしてしまうのも無理はありません。
2位 そんなこともできないの?
部下の仕事ぶりは上司の教育に関わってきます。
それなのに「そんなこともできないの?」と嫌味を言われてしまい、心がズーンと重くなる…そんな経験した人も多くいました(12.6%)。
上司の経験や知恵を頼りたいときこそ、このような冷たく突き放つような言い方は胸にくるものです。中には、自分が共有されていない内容について責め立てられた経験がある方もいるかもしれません。理不尽な目にあうと、なおさら疲れが倍増したように思える。これも納得でしょう。
3位 前にも言ったよね/自分でやれ&勝手にやるな(同票)
また上司の発言に振り回された時に疲れが倍増したと感じた方も多くいました。
3位は、「前にも言ったよね」と「自分で考えてやれ&勝手にやるな」が同票で12%という結果に。
例え過去に教わったことでも、確認のためや不明点があり質問することは仕方のないこと。それを「前にも言ったよね」と言われることにより、逃げ道がなくなって疲れた……と感じる人も多いのでしょう。また、自分でやれと言ったり、勝手にやるなと言ったり……上司の発言に振り回された経験があるという部下も多いことがわかりました。正解のない答えに悩まされ、ストレスを蓄積しているビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
5位 まだ終わらないの?/仕事遅いね
5位は「まだ終わらないの?/仕事遅いね(9.3%)」と仕事の内容ではなく、自分の仕事のスピードについて嫌味を言われてしまったケースです。
仕事に慣れるまでに時間がかかってしまうのは仕方のないこと。ですが、このような言葉を言われることによって自分の努力が無駄になってしまったかのように感じ、落ち込む人も多いでしょう。
上司からこのような言葉を言われてしまい「申し訳ございません」と謝ることしかできず悔しい思いをしている方も多いようです。
反論しづらい……頼りたいときに突き放される言葉が上位に
確かにどのセリフも傷つく言葉で、反論しづらいものです。
上司も疲れが溜まっているときや、余裕がないときこそついこのような威圧的な言葉を言ってしまうのかもしれません。ですが、「常識でしょ/当たり前でしょ」のような表現や「そんなこともできないの?」に関しては、部下の努力や人間性を否定するような悪意も感じられます。
ストレス発散の糸口を、部下に嫌味を言うことにしていないか? は注意しなければなりません。また、上司と部下のコミュニケーションのあり方についても考えていきたいところです。
上司の嫌味な一言が、部下のモチベーション低下を招いていると認識して欲しいものですね。
嫌味な発言は、慣れていないと自然と出てきません。どのような立場の人でも、相手に不快感を与えないような伝え方を練習する必要があります。このような上司の発言を反面教師に、自分が先輩という立場になった時にも意識しておきましょう。