アドラーの心理学から学ぶ「ありのままの自分」を受け入れる必要性



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「自己啓発の父」と言われている、オーストラリアの心理学者、アドラー。大ヒットした『嫌われる勇気』でも、アドラー心理学を詳しく解説していたりと現在の自己啓発の基礎となる考え方です。

数あるアドラーの残した考え方で今回着目するのは「劣等感」について。
みなさんは、仕事ができる人や美人な人と自分を比べてしまい「なんで自分はこんなにダメなんだろう……」と考えてしまった経験はありませんか?
自分が劣っているという気持ちが強くなりすぎると、自分を責めてしまったり、時にはその気持ちをごまかすために相手を攻撃したり嫉妬したりしてしまいます。そんなことをしたとしても状況は変わらない、そう理解しているにも関わらず、です。では、どんな風に思考を変えたらもっと明るく、前向きに過ごすことができるようになるのでしょうか?

ありのままの自分を受け入れる「自己受容」


@_masmin_

例えば、年齢を重ねていくうちに「あと数十年若かったらもっと別の仕事をするのに」と、考えたとします。それは、「若かったら」という、今持っていない年齢という数字に焦点を当てて、それを理由にあきらめているのです。

ありのままの自分でいようというのは、こういった「今持っていないもの」に執着するのではなく、今のままの自分で前に進もうという意味です。ありのままの自分で、つまりは今の年齢、今の自分の状態で、夢を追いかけようと考えることです。

しかし「ありのままの自分」では人に認めてもらえないのでは? 人に嫌われてしまうのでは? と、思うかもしれません。

ですが、人の視線を気にして生きていくというのは、とても生きずらいこと。自分が望む人生を貫くのは障壁もありますし、嫌われることもある。それって当然のことなのです。自分を無理によく見せること必要もなければ、誰にだって自分の思いを主張する権利はあります。そういう意味で、ありのままの自分でいようと考えてみることです。

「自己肯定」とは似てるようで違う

アドラーが考える「自己受容」に似たような言葉で「自己肯定」というものがあります。
しかし、字面は似ていても、意味合いは大きく違っています。

「自己肯定」には、自分ができていない部分についても「自分はなんでもできるんだ」と100点評価を与えて励ます意味合いが込められています。

しかし「自己受容」は、自分が仮に30点であっても問題はなく、先ほど申し上げた「ありのままの自分」にOKを出すことです。

自己肯定をし自分を高めることはもともとポジティブな人であれば、力を発揮しますが、劣等感を抱えている人にとっては自分自身に変なプレッシャーを与えることになってしまいます。30点である自分を自己受容し、自分のことを好きになる。それが悩める私たちにとって必要なことといえます。

「自己受容」はスタートライン

ありのままの自分を受け入れることは、他のことに目を向けるきっかけとなります。

ありのままの自分を受け入れることで、関心を外へ向けて、新しいことに挑戦することができるところが、私たちのスタートライン。人生一度きりですから、たくさん挑戦をし、自分を成長させるためにも、まずは「ありのままの自分」を受け入れることをはじめてみませんか?
上手くいかないときの、内向きな負のサイクルにはお別れを。