ゆとり世代・悟り世代への上手な教え方は?心理学から見た部下の上手な育て方



「最近の若い子にどう接したら良いのかわからない……」、「教え方が難しい」と悩むことはありませんか? 年齢によるギャップはいつの時代もツキモノですが、ゆとり世代や悟り世代とのギャップがSNSを通じて露わになっていることも多くあります。

特に仕事を教える立場になってしまったときの、部下への指導法は悩むところ。ちょっとしたことで問題になってしまうこともある、部下への教育方法を心理学で解決していきましょう。

前提が覆る⁈ 実は間違っていたアノ定説

「アメとムチを使い分けて教育しよう」と聞いたことはありませんか? 仕事や勉強が上手くいったときにはご褒美をあげ、失敗したときは喝を入れる。これが今までは、仕事上で部下のやる気をあげたり、子供の教育として定説になっていました。

「ムチ」は行動に制限をかける

「アメ=ご褒美をあげすぎると、かえって仕事のやる気を失う原因になる」と言われてきたのですが、実は、アメとムチは逆効果になることが多いのです。
ネズミを使った実験で、T字路を右に曲がると餌があり、左に行くと電気ショックを与えるという実験があります。実験では、ネズミは一度電気ショックを受けてしまうとストレスで動けなくなってしまいました。

次に電気ショックを与えず、同じように右に餌を置いたところ、臆することなく、餌に辿りつきました。つまり、ムチがあるとストレスや恐怖から行動しなくなってしまうということです。仕事のやる気がなくなったり、叱られる恐怖から何も出来なくなったりしてしまうということ。

「えー、でもネズミの実験でしょ?」と言われてしまうとそこまでなので、次は人間で行われた実験も紹介します。
アメリカのデラウェア大学のロバート・アイゼンバーガーが300人の小学5〜6年生を対象に、お金の報酬を使って、絵を書いてもらう実験を行いました。 その結果、以前の定説で言われていた「アメ=報酬をあげすぎるとやる気がなくなってしまう」ということもなく、むしろ頑張ったご褒美にお金がもらえるとなると子供たちは目の色を変えて必死に絵を書いたという結果に。

これは大人も同じ。
「給料を減らすけど、今まで以上に成果を出しておくれ」と言われたら、さすがにやる気がなくなるでしょう。報酬はなんでも構いません。ボーナスだったり、缶コーヒーだっていいんです。 「よく頑張ったね、おかげで仕事がうまくいったよ」という言葉と共に報酬をあげましょう。 逆に部下が失敗したときは「何で失敗したのか考えてみて。同じことをしなければいいだけだから」というような、 ただ怒るのではなく、問いかけのような言葉を掛けるといいでしょう。

部下攻略編! こうやって部下を変えて

仕事ができない部下の場合

まずは「仕事ができない使えない部下の攻略」です。
もしかしたら教育指導などで、ピグマリオン効果をご存じの方はいるかもしれません。ピグマリオン効果とは、現状を讃えて、相手の自己肯定感を高めて期待の言葉を掛けてあげると本当にその通りになるという心理的効果のこと。 例えば「丁寧な仕事が得意な君だけど、ここを伸ばせばもっと楽しく仕事できるよ」という感じです。
「全然仕事できないな……」と思える部下にこのピグマリオン効果はピッタリ。

無気力部下の場合

次に「無気力部下の攻略」です。やる気がなく、こっちが何を言ってもダメ。そんな部下には「社員の前で本人に目標を宣言させる」ことが有効です。
誰でも物事を進めるときに目標を立てるものですが、意思が強い人でないと、サボってしまったり、やる気がなくなってしまうもの。一人しかその目標を知らないのでサボりがちになってしまうんです。しかし、人前で宣言すると、言ったことに見合った行動をしなければならないという責任感が生まれます。
皆さんも「マイナス10キロを目指すんだ」とさんざん友達やら上司に言ったのに、ファストフードを食べまっていては大バッシングを受けて恥ずかしい思いをしてしまいます。そのため、しばらくは頑張る はずです。

それと同じように「無気力部下」にも宣言をさせるのです。
「契約を10件取ってくる」「遅刻しない」「事務所を綺麗に使う」なんでも良いので、目標を宣言させましょう。その宣言に見合った行動を取ろうと責任感がうまれ、目標に向かって努力する可能性が高くなります。それを心理学用語で「パブリック・コミットメント」と言います。逃げ場をなくして無理矢理モチベ ーションを上げる方法です。

部下のモチベーションを引き出すには

最後はこちらの記事でも紹介した、ホーソン効果を使って部下の教育をする方法です。

あなたの部下1ランクも2ランクもアップさせていきましょう。
おさらいすると、ホーソン効果とは環境だけでなく「注目されている」という意識が生産性に繋がる心理効果のこと。つまり部下に「自分がいなければ仕事が回らない」、「自分がいたからこの仕事がうまくいった」というのを意識させることが大事なんです。

部下に「みんなあなたのことを見て期待しているよ」と意識させることでモチベーションが驚くほど高くなります。意外にも「自分がいなくても仕事は回る」と考えている社員は多いものです。そして責任感や注目度は、そんな人のやる気を上げるのにものすごく効果を発揮します。
前述したピグマリオン効果やパブリック・コミットメントを使い、部下に「私ってデキる社員。みんなから注目されている」と思わせてやりましょう。

終わりに

いかがでしたか?
時代は違えど人の本質はそこまで変わりません。
「注目されていなければ やる気は出ない」し、「報酬が無ければ仕事なんてしたくない」。こう思うのは皆さんも同じハズです。ただ立場が変わり、仕事を教える立場になるとついつい忘れてしまいがち。
だからこそ今、部下指導で悩むあなたの力になるマニュアルです。ぜひ参考にしてみてくださいね。