日々募らせていくストレス
仕事やさまざまな人間関係、将来への不安など、私たちの生活はストレスの要因となるものだらけ。少しずつストレスが溜まることもあれば、一気に重いものが降りかかるときもあります。ある日そのストレスが溜まりに溜まって「つらい」「悲しい」「自分の存在価値って?」……なんて、マイナス思考に陥ってしまうことはありませんか?
どうにかストレスをなくしたいと思いつつも、世の中はストレスの要因だらけ。一般的な生活をしている限り、完全に無くすのは残念ながら難しいものです。ですが、ストレスと上手に付き合っていくことは可能です。ストレスを抱え込む前に、日頃からストレスを適切に対処しておくことが大切なのです。
ストレスを抱えこまないための方法として、一番簡単にすっきりするおすすめの方法が「書き出すこと」。今回は、その方法と効果についてご紹介します。
夜に今日感じたことを書き出す時間をつくる
仕事が終わった後や夜寝る前の空いた時間に、今日思ったことを10分間なんでも良いのでノートに書き出していきましょう。例えば、今日上手く行かなかったこと、電車内でイラっとしたこと、ふと嫌なことを思い出してしまったなど、誰かに愚痴を言いたい。心の中にあるモヤっとしていることを具体的に書き出すのです。書くことに意味があるので、キレイに書く必要はゼロ。スマホに入っているメモ帳ではなく、紙に直接書き出していくことでより心が落ち着いてスッキリします。
また、振り返る時間も作りましょう。
夜に紙に書いたことを次の日の朝に見返してみると「昨日の私ってこんなことを思っていたんだ」という風に自分を客観的に見ることができ、受け入れることができます。
継続することで自分は何を大事にしているのか見えてくる
ストレスが溜まったときにだけ書くのではなく、毎日継続することが大切です。社会心理学者のJ・W・ペネベイカーは、「特定の出来事について筆記しつづけることにより、心がとらわれのない状態になる」と述べています。
1週間ごとに1時間という時間を使って書き出していくと、その間にストレスを抱えてしまうので、1日10分を続けて吐き出していく方が、心にとって優しいはず。毎日落ち込む必要もなく、心身のコンディションの乱れを早め早めに立て直すことができます。
また、続けていくうちに自分はどういうときにストレスだと感じてしまうのか、どんなことに悩みやすいのかといった「傾向」が次第に見えてくるので、自分にとって譲れないものが何か、がわかります。それが自分軸と呼ばれるものです。
自分軸がわかれば、仕事のペースや人との付き合い方にも自分に合ったものを選びやすくなりますし、何より充実した日々が送れるメリットがあります。
誰かに見せるわけではないから、紙に本音を書き出して
書き出しは細かく書くことで、より効果が高まります。
例えば「~つらい」という感情はなぜそう思ったのか? 胸がきゅっと締められてたような気分なのか? などといった原因や種類を具体的に書いてみましょう。次の日、または1週間後に見返したときに自分が分析しやすくなります。
具体的なことが書けるのは、誰かに見せるものではない、自分だけのノートだからこそ。人には言えない内容も気兼ねなく書くことができます。お酒の場で人に話した方がスッキリする! という人もいるかもしれませんが、自ら「あれはこの人に言うのはやめよう」といったロックを無意識にかけてしまいます。結局一番本音を言えるのは、自分自身に問いかけることのみ。
ぜひ、ノートに直接自分の思いを書き込んでみませんか?
これはいわば「自分探しノート」です。習慣づけることで心がかなり楽なりますよ。