急な環境変化にも。キャリアの鍛え方がわかる「履歴書の書き方」をおさらい

急な環境変化にも。キャリアの鍛え方がわかる「履歴書の書き方」をおさらい

環境の変化により、突然会社を辞めなくならなくなってしまったり、転職活動が必要になることもあります。そこで今回は転職活動の基礎となる「履歴書と職務経歴書の書き方」をおさらい。


Cinq読者の皆さま、おはようございます。キャリアアドバイザーAです。

このコラムを執筆している最中に、大手コンビニエンスチェーンのファミリーマートが希望退職者を募ったところ、800名の枠に1,000名を超える希望者が出たとのニュースが飛び込んできました。

今回、対象者は40歳以上とのことですが、全社員(約7,000人)の約15%が3月末で退職することになります。このリストラクチャリングで年間約80億円の経費が削減できるとのことで、今後はこの経営資源を加盟店支援等に振り向けるそうです。
コンビニ業界2位のファミリーマート勤務であっても、こういった環境変化は起こり得るのです。

思い切ったリストラを行う際、社内のリソースだけで対応するのではなく、外部の人材コンサルティングが介入することが多いのですが、今回は親会社の伊藤忠商事が経営企画部門や人事部門に人材を送り込んで実施しているようです。親会社の意向が強く反映されている施策のようですね。

一見、安定していると思えた大手に所属していたとしても、いつ降りかかってくるかわからない「リストラ」等の急な環境変化が起きた時に、柔軟に対応できるような「キャリアの鍛え方」を、今後もお伝えしていきたいと強く思ったニュースでした。

現在話題になっているコロナウイルスの影響も、今後企業や社員の生活に大きく関わってきます。気づいた時には職がない、なんてことが起こらないように今一度転職活動の基礎である「履歴書と職務経歴書の書き方」について振り返りたいと思います。

転職活動における重要なツール「履歴書」と「職務経歴書」

さて、転職活動をする時、あなたを売り込むツールである「履歴書」と「職務経歴書」の作成方法です。転職サイトの中には、登録した情報から自動で履歴書と職務経歴書を生成できるような、便利なサイトも存在します。
ですが、履歴書と職務経歴書は書類選考だけではなく、その後の面接でも使用される非常に重要な書類です。
そして、これらの書類は、企業に提出してしまったら差し替えが効かないもの。自分の手を離れたらやり直しが効かないのです。どうか「簡単に作れる」ことに重きをおかず、「自分を面接の場に連れて行ってくれるツールになっているかどうか」に重点を置いて考えてくださいね。

今回は、「はじめて転職活動をする方」「急に転職活動をしなければならないことになった方」に向けて「履歴書の書き方の基本」についてお伝えしていきたいと思います。

履歴書の書き方のポイント

履歴書と職務経歴書、どちらから作成をスタートしたほうがやりやすいか考えた時、「事実=データを整理して淡々と書き込んでいく」ことを考えると履歴書作成のほうを先に作ったほうがつくりやすいと思います。

【フォーマットについて】

新卒の就活時と同じものを使うことを勧めないキャリアコンサルタントもいますが、私は最初は、新卒採用時に使ったフォーマットを利用しても構わないと思います。ただし、そのフォーマットに事実を記載していき、完成したときのバランスをみて微調整を加えていくことは必要だと思います。
例えば、「得意科目」の項目があるフォーマットをよく見かけますよね。社会人3年目くらいまでであれば、「得意科目」の欄をみて面接官が「学生時代は日本史が得意だったんですね?どの時代が好きでしたか?」なんてアイスブレイク(※初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法のこと。コミュニケーションをとりやすい雰囲気を作り、緊張を和らげる効果があります)に使ったりできるので良いと思います。
ですが、あなたが社会人10年目くらいの方でしたらどうでしょうか?
以前、40代の転職者が「高校時代、生徒会長をしていて…」と話し出して目が点になってしまったことがありました。学生時代から成長が止まっているの?学生時代の経験がピークなの?と誤解を与えてしまいます。さすがに学生時代のエピソードトークでつなぐのは難しい年代ですので、履歴書のフォーマットからも削除し、別の「社会人として」アピールすべき項目に差し替えたほうが良いと思います。

【学歴記載について】

高校入学から記載するのが一般的です。
年号には西暦と和暦がありますが、西暦で統一しておくことをお勧めします。
留学・留年等でストレートに卒業していない場合もきちんと記載しましょう。履歴書の記載は、軽微なものであっても経歴詐称と見做されると、立派な「解雇事由」になってしまいます。

さすがに求人票に「大卒以上」とは書いても「GMARCH以上の大学出身者限定」とは書きませんが、転職エージェントには明確にそのラインを伝えてくる中途採用はあります。社会人になれば、実力があれば学歴は関係ないだろうと憤慨する方もいらっしゃると思いますが、人事曰く「優秀な人材が出現する確率」「受験勉強を頑張りぬいた力」「(嫌いな教科でも取り組むような)理不尽さに耐えて目標達成する力」を重んじる考え方として、学歴判断は存在すると考えたほうが良いと思います。
また、「基本的な地頭力をみるとき、大学名ではなく高校名で判断しています」と仰った人事もいました。
出身大学名はその方が高校時代に頑張った証のようなものだと思いますし、学生時代のどの時期に勉強を頑張ったかによって、頑張った価値に差は無いのでは? と個人的には思いますが、こういった事例もあるのだ、ということをお伝えしておきたいと思います。

【職歴記載について】

入社・退職予定等の年号記載が間違っている方、実は結構いらっしゃいます。人事には単なるケアレスミスとは受け取ってもらえません。経歴詐称と見做されて即書類選考落ちするケースもありますので気を付けましょう。
通常、日本企業の新卒受入れは4月ですが、事情により下期入社だったりする方もいらっしゃると思います。その場合はその旨備考欄に記載しましょう。
「この期間空白ですけど、何かお聞きになっていますか? 実は新卒で入った会社を早期退職したとかじゃないですよね?」と確認されるケースもありました。
繰り返しになりますが、履歴書は「事実」を記載しましょう。

【志望動機・自己PR欄について】

中途採用は、「なぜ転職を考えているのか」、「なぜその会社に興味を持ったのか」、「入社したら何をしたいのか」が明確に表現できている方が、書類選考に通過する可能性が高くなります。転職理由と志望動機は時間をかけて丁寧に考えましょう。

「志望動機は企業毎に変えたほうが良いですか?」と質問されることがありますが、「その会社に絶対受かりたいなら、志望動機はその会社向けに絶対作りますよね?」というのが答えです。
「志望動機が書けない…」のであれば、その会社に仮に面接に行けたとしても不採用でしょう。
自己分析も、企業分析も足りていなければ当然志望動機など書けるはずがないからです。

ある程度時間をかけて企業研究をして、その企業の強み・特徴を把握していかなければなりませんし、自己分析も必要になります。
時間をつくって自分と向き合う作業を面倒と感じる方も多いと思いますが、実はこの作業にじっくり取り組むことは、【面接の練習】にもつながるのです。それはなぜか。面接で志望動機は絶対に質問されるからです。

【入社可能日と希望年収について】

入社可能日は、たとえば急なリストラ等があって退職日が決まっている場合、その翌日の〇年〇月〇日と明確な日付を記載できると思います。そうでない場合は、たとえば「内定後1か月」等と記載します。実際に現職の就業規則を確認し、退職を何日前に伝えればよいか確認しておけば、内定後の無用なトラブルは防げるでしょう。
「入社の期日はキャリアコンサルタントが調整します」と謳っている紹介会社もありますが、実態としては中途採用の入社は、どんなに待ってもらえても内定後3ヶ月後程度と考えましょう。理由は明白で、そのポジションに人が足りなくて急いでいるからこその中途採用だからです。それ以上待ってほしいとお願いしても、「その企業への就業意欲が下がっている」か、「現職に留まろうと思っている」かだと判断されて、別の候補者に打診を始められる可能性が高いです。


希望年収の記載については、具体的な金額を記載しても良いですし、「貴社規定に従います」「現職同等以上」という記載方法もあります。

業務内容に魅力があり、年収は関係なく入社したいという事であれば「貴社規定に従います」が良いかと思います。ですが、どんなにその仕事が魅力的だとしても年収が〇万円以下では生活できなくなってしまうギリギリのラインはありますよね。それでは内定しても入社は難しいという事なら「〇万円以上」という記載をしておきましょう。

現職年収と希望年収に乖離がある場合は要注意

【現職年収が300万円なのに、希望年収が450万円】等と、「現職年収と希望年収に乖離がある場合」は注意が必要です。ギャップ150万円の根拠を求められます。客観的・論理的に説明できる理由があればよいですが、「実績を出せる自信があるのでそのくらいはもらいたい」くらいのふわっとした理由では選考時に不利に働きます。求人票内の「給与欄」の記載もしっかり確認しつつ、「第三者が納得する金額」を記載することをお勧めします。
「派遣社員から社員(直接雇用)になるので(給与を上げたい)」という理由も限りなくグレー。というのも、社員の場合、同様の仕事をするスタッフの給与は派遣社員より抑制されるケースがあるからです。
社員を雇用するには派遣社員に比較し「目に見えないお金に換算されない」コストがかかります。給与計算の業務に携わった経験がある方はよくご存知だと思いますが、厚生年金、健康保険で10%前後の会社負担があり、地方税、保険組合への支払いや月々の給与支払い等間接経費もかかります。さらに退職金の積立が発生すると、結果3割程度給与より多めにコストがかかるのです。

社員になることによって、派遣社員として働いているときよりどういった点でその企業に貢献できるかが、そのプラスαを明確に説明でない限り、「社員になるから給与を上げたい」という理由は捨てたほうが良いと思います。

それでは、次回は職務経歴書の作成についてお伝えします!
またお会いしましょう。

この記事のライター

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